- 格安SIMとは何か特徴(メリットとデメリット)を分かりやすく教えて欲しい
- 具体的にどんな格安SIMがあるの?
- 最近出た「povo」や「LINEMO」、「ahamo」とは何が違うの?
今回は上記の疑問について、ネット販売員として3年間の経験を持つ私筆者が、お答えしていきたいと思います。
最近よく耳にする格安SIMですが、格安SIMについてあまり知らない初心者の方からすると、
- 格安って言っているけど、乗り換えたら本当に安くなるの?
- でも、格安だから質は悪いんじゃない?
と、色々と疑問に持たれているかと思います。
そこで今回は、
- 格安SIMとは?大手キャリアと比べての特徴(メリット&デメリット)
- 格安SIMを提供する有名な事業者3選
- 「povo」や「LINEMO」、「ahamo」と格安SIMの違い
について詳しく解説していきたいと思います。ぜひ参考にしていただけたらと思います。
格安SIMの特徴とは?
結論から言うと、格安SIMとは、
大手キャリアである「ドコモ」「au」「ソフトバンク」の通信回線を借りて、ユーザーに格安で通信環境を提供しているサービスのことです。
こういった通信回線を持つところを「MNO」、
通信回線を借りてユーザーに提供するところを「MVNO」と言います。
この「MVNO」は格安でSIMカードを提供しているので、いわゆる呼びやすい名前で「格安SIM」と呼ばれています。
大手キャリアと比較しての格安SIMのメリット
まずは、格安SIMのメリットについてチェックしていきましょう。
- 月額料金がとにかく安い
- 2年縛りがない
- 音声通話(電話番号)が必要かを選べる(データ通信のみなど)
- 月間のデータ容量を細かく選べる
①月額料金がとにかく安い
格安SIMという名前から、月額料金はとにかく安いです。
実際、MMD研究所で行われた「大手キャリア」と「格安SIM」の毎月の利用料金を調査したところ、
- 大手キャリア:8,312円
- 格安SIM:4,424円
と約4,000円近くも、格安SIMが安くなることがわかっています。
画像元:MMD研究所より引用

格安SIMに乗り換えたらこれだけ安くなるんですね!

年間に換算すれば約48,000円ほどの節約になりますね。
②2年縛りがない
大手キャリアでは当たり前のように組まれてきた2年縛り。
最近では、解約時の違約金が10,000円から1,000円に大幅に値下げされ、以前より乗り換えがしやすくなってきました。
一方の格安SIMでは、2年縛りがありません。
なので、解約時の違約金がかからず、思い立った時にいつでも乗り換えができるわけですね。

2年縛りがないだけで息苦しさはだいぶ減りますね!
③音声通話(電話番号)が必要かを選べる(データ通信のみなど)
大手キャリアであれば、通常は「音声通話」と「データ通信」がセットになった料金プランしかありません。
一方、格安SIMサービスには通話機能が入っていないプランを含め、以下の3つから選べます。
- 音声通話+データ通信
- SMS+データ通信
- データ通信のみ
音声通話(電話)が必要な人は、音声通話とデータ通信がセットになった通常のプランを選べばいいですし、通話が全く必要ではない人にはデータ通信のみを選べばいいわけです。
データ通信のみのプランは月額500円から契約することができます。

プランを柔軟に選べるのはいいですね!
④月間のデータ容量を細かく選べる
大手キャリアでは、データ無制限プランだったり、使っただけ料金が上乗せされる「従量制プラン」が採用されています。
(※auならピタッとプラン、ソフトバンクならミニフィットプラン+)
ただ、弱点としてはユーザーが細かく月間のデータ容量を選べず、余計にデータ容量を使ってしまうことがあります。
一方の格安SIMでは、月間の容量を細かく選べる仕様になっており、さらに翌月にデータ容量を繰り越すといった芸当もできます。
たとえば、最近人気のBIGLOBEモバイルは、
- 1ギガプラン
- 3ギガプラン
- 6ギガプラン
- 12ギガプラン
- 20ギガプラン
- 30ギガプラン
と6種類ものギガ数からプランを選べますね。

これだけのギガプランがあったら、無駄なく自分に合ったプランを選べそうです!
格安SIMのデメリット
一方で、格安SIMを選んだ時にもいくつかデメリットはあります。
- 利用者の多い時間帯に回線が混みやすい
- キャリアメールがない場合もある
- オフラインでのサポートが弱い
- 取り扱っているスマホの型が古い(特にiPhone)
- LINEの年齢認証ができない
- 一部の格安SIMしかキャリア決済が使えない
①利用者の多い時間帯に回線が混みやすい
格安SIMは大手キャリアの通信回線を利用している、いわゆるレンタル会社です。
なので、質の高い通信回線を維持できるのは大手キャリアのユーザーが優先されてしまい、格安SIM会社の回線は劣ってしまうのが現状です。
②キャリアメールがない場合もある
大手キャリアでは当たり前のようにあったキャリアメールですが、格安SIMではメールアドレスがないところもあります。
最近では、LINEやMessengerのようなメッセージアプリが普及してあまり使われなくなったメールですが、使うシーンがある人にとっては不便に感じるでしょう。

私はフリーアドレスをメインに使っているので、そこまでデメリットには感じませんね。
③オフラインでのサポートが弱い
大手キャリアであれば、ドコモショップ、auショップ、ソフトバンクショップと全国各地にショップが点在しています。
しかし、格安SIMはコスト削減のために、ショップはそれほど多く構えていません。
なので、スマホの操作が分からない、ちょっとしたトラブルが発生したときに、オフラインで駆け込めるショップがないのは、デメリットと言えます。

両親が機械苦手な人なので、こういうサポートが弱いのはちょっとキツイかもしれませんね…。
④取り扱っているスマホの型が古い(特にiPhone)
格安SIMで取り扱っているスマホは、主に大手キャリアで販売してから1年から2年経った機種を置くことが多いです。
なので、iPhoneの最新機種を使おうと思ったところで、格安SIMの会社にそもそも置いていないことがあります。

新しいiPhoneを使いたいなら、Appleストアから直接買うのがよさそうですね。
⑤LINEの年齢認証ができない
格安SIMでは年齢認証ができないため、
- 「ID検索」
- 「電話番号検索」
- 「ID検索での友だち追加」
といった方法での友達追加ができません。

私はあまりID検索などは使わないのでデメリットに感じませんが、これらを使う機会が多い方はかなり不便でしょうね…。
⑥一部の格安SIMしかキャリア決済が使えない
クレジットカードなしで通信料金と一緒に支払いができる便利なキャリア決済。
格安SIMではこのキャリア決済が一部でしか使えません。具体的には以下の4社ですね。
- UQモバイル:auかんたん決済
- Y!mobile:ワイモバイルまとめて支払い
- mineo(マイネオ):mineoキャリア決済
- 楽天モバイル:楽天モバイルキャリア決済
年齢的にクレジットカードが持てない人や、セキュリティ面でカード情報を入力したくない人にとっては、かなり不便に感じるでしょう。
格安SIMを提供する有名な事業者3選
- UQモバイル
- Y!mobile(ワイモバイル)
- BIGLOBEモバイル
UQモバイル
UQモバイルは、CMなどでよく見かける格安SIM事業者です。UQ mobileの特徴は、以下の3つがあります。
- auのサブブランドであるため、格安SIMのなかでは速度が安定している
- 音声通話付きで月額1,628円。UQでんき割(638円割引)で最低990円からスマホを持てる。
- 2021年9月から5G通信が提供開始
他社の格安SIMサービスに比べて、au(KDDI)の繋がりが強いことから、通信回線が安定しやすいです。
そのため、格安SIMサービスの中でも顧客満足度第一位を獲得しているくらいです。
くりこしプランS | くりこしプランM | くりこしプランL | |
月間データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
基本料金 | 1,628円/月 | 2,728円/月 | 3,828円/月 |
UQでんき割 | -638円/月 | -858円/月 | |
割引適用後の月額料金 | 990円/月 | 2,090円/月 | 2,970円/月 |
※価格はすべて税込価格
UQモバイルでは、UQでんきを利用することで割引サービスが適用される料金プランとなっています。
Y!mobile(ワイモバイル)
ソフトバンクのサブブランドとして、人気を集めているY!mobile。そんなY!mobileの特徴は以下の2つです。
- 家族でスマホ代が割引される2つのサービスを選べる(「家族割サービス」「おうち割光セット」)
- ワイモバイルショップが全国に点在している
Y!mobilbeは「家族でお得に使ってください!」と全面に押し出している格安SIMです。
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
月間データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
基本料金 | 2,178円/月 | 3,278円/月 | 4,158円/月 |
家族割 or おうち割光セット | -1,188円/月 | ||
割引適用後の月額料金 | 990円/月 | 2,090円/月 | 2,970円/月 |
※価格はすべて税込価格
自宅に光回線であるソフトバンク光があれば、「おうち割光セット」が使え、光回線がなくても家族がワイモバイルを利用していれば「家族割サービス」が使えます。
※家族割サービスは、契約している2回線目から適用されます。
BIGLOBEモバイル
ネット回線でも有名なビッグローブ株式会社が運営するBIGLOBEモバイル。特徴は以下の3点。
- 1ギガから30ギガまでの細かいデータプランを選べる
- BIGLOBE家族割で毎月220円の割引(2回線目以降)
- エンタメフリーオプション(+308円/月)で、YouTubeやSpotifyなど全21種のアプリサービスがデータ無制限
BIGLOBEモバイルは、細かいプランを選べるだけでなく、家族割で毎月の料金をお得にできる格安SIMです。
1ギガプラン | 3ギガプラン | 6ギガプラン | 12ギガプラン | 20ギガプラン | 30ギガプラン | |
月間データ容量 | 1ギガ | 3ギガ | 6ギガ | 12ギガ | 20ギガ | 30ギガ |
基本料金 | 1,078円 | 1,320円 | 1,870円 | 3,740円 | 5,720円 | 8,195円 |
BIGLOBE家族割 | -220円 | |||||
割引後の月額料金 | 858円 | 1,100円 | 1,650円 | 3,520円 | 5,500円 | 7,975円 |
※価格はすべて税込価格
さらに、基本料金にプラスして「エンタメフリーオプション」を利用すれば、YouTubeやSpotify、AbemaTVといったアプリを、データ容量無制限で見ることができます。

エンタメ好きならBIGLOBEモバイルを選ぶのがよさそうですね。
「povo(ポヴォ)」「LINEMO(ラインモ)」「ahamo(アハモ)」「楽天モバイル」は格安SIMとは違う!?
2020年から2021年にかけて発表されたこれらのブランドですが、これらは格安SIMではなく大手キャリアが運営する新料金プランです。
- auの新料金プラン:povo(ポヴォ)
- ソフトバンクの新料金プラン:LINEMO(ラインモ)
- ドコモ:ahamo(アハモ)
- 楽天モバイル:Rakuten UN-LIMIT Ⅵ(ラクテンアンリミットシックス)
まとめ
これまでは大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が独占していた通信業界ですが、今では格安SIM事業者が多く現れ、キャリアよりも格安の料金でスマホを持てる時代になっています。
格安SIMはキャリアのように通信回線を持っておらず、通信速度に若干の不安がありますが、それ以外の点ではキャリアに劣ることなく、むしろ料金が安いのにこれだけのサービスがあるのかと実感できるほどサービスの質が上がってきています。
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